　石川県・白山市・白山比咩神社

【概　要】－白山比咩神社（石川県白山市）の創建は伝承によると崇神天皇７年に勧請されたのが始まりと伝えられています。養老元年に僧泰澄（修験の高僧）がはじめて白山登拝し、翌養老２年に白山山頂に白山比咩神社の奥宮が創建されました。当初は修験道場的な色彩が濃かったようですが時代が下がるにつれ神仏習合化し平安時代初期には加賀馬場、越前馬場）、美濃馬場の登山道が開削され飛躍的に信仰が広がりました。加賀馬場の中心的な存在となった白山比咩神社は仁寿３年に従三位に叙せられ、延長５年に編纂された延喜式神名帳には式内小社に列せられ加賀国石川郡十座の内、小社筆頭の地位を得ました。さらに１１世紀には加賀国一宮となり加賀国の祭祀なども取り仕切る中心的な神社として隆盛します。平安時代末期になると白山比咩神社は自らを白山本宮とし金剱宮・三宮・岩本宮・中宮・佐羅宮・別宮による白山七社を形成し、近隣の寺院や神社を取り込み大きな影響力を持ち中央にも政治的発言力を持つようになります。室町時代に入り白山七社の独立性が高まると結びつきが次薄れ、白山本宮自体も最盛期には境内に４０の社殿堂宇が建ち並んでいましたが度重なる火災や洪水などで何度も社殿を焼失倒壊したことで衰退し、一向宗が広まった事で信者も次第に少なくなっていったそうです。江戸時代に入ると加賀藩主前田家から崇敬されたことで境内も随時整備され社運も再び隆盛します。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式を廃し、再度白山比咩神社に社号を改称、越前馬場の平泉寺白山神社と美濃馬場の長滝白山神社と中心的な白山神社がありますが、延喜式神名帳に記載されている神社が加賀馬場の白山比咩神社だけだったことから白山信仰の総本社とされました。境内にある芭蕉句碑は昭和３６年（１９６１）に建立されたもので元禄２年（１６８９）に松尾芭蕉が奥の細道で当地近くを通過した際に白山の山容を見て詠んだ「風かをる　越しの白嶺を　国の華」の句が刻まれています。

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白山比咩神社（白山市）：周辺の見所

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